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データレスクライアントの導入方法

目次

こちらの記事では、データレスクライアントの導入方法について解説を行っています。PCの持ち出しやテレワークを行えるようにする上で、データの漏洩を防ぐためにもデータレスクライアントは必要な対策であるといえます。専用ソフトウェアのインストールのみで利用が開始できるため導入は簡単に行えるものの、準備とルール作りを行うことが重要である点に注意が必要です。

データレスクライアントの仕組みと導入の特徴

OSやそれぞれのアプリケーションの処理は手もとのPCで実行し、業務に使用するデータは、自動的にクラウドやサーバーに残すことによって、端末内にはデータを残さない、という仕組みを「データレスクライアント」といいます。

導入においては、専用ソフトウェアを既存のPCにインストールするのみで利用開始できる製品が多く提供されており、ハードウェアをそのまま利用することができます。この点から、導入にあたって初期投資を抑えながら、短期間で環境を構築できるといった特徴があります。

導入までのステップ(全体フロー)

ここで、データレスクライアントを導入する場合の流れについて見ていきましょう。全体的なフローは下記のような形になります。まずは、導入にあたって目的と課題を整理するところからはじめることになります。

具体的な導入パターン

データレスクライアントを導入する場合には、いくつかパターンがあります。ここでは「既存のPCをそのまま使用する」「VDI(仮想デスクトップ)からデータレスクライアントに乗り換え」「オフライン作業が必要な現場向け」の3つのパターンに分けて解説します。

既存PCをそのままデータレス化

現在社内で使用しているPCをそのまま使用する方法です。こちらの場合は、現在の業務PCに専用ソフトウェアをインストールし、データの保存先を社内のファイルサーバーまたはクラウドストレージに設定します。

この場合、新たなハードウェアの購入や大掛かりなインフラの構築を行う必要がないことから、短期間かつ低コストで導入し利用開始できる点が大きなメリットといえます。また、従業員もこれまで使用してきたPCやアプリケーションをそのまま使い続けられることから、導入後の学習コストも抑えられます。

VDIからデータレスクライアントへ乗り換え

VDI(仮想デスクトップ)からデータレスクライアントに乗り換えを行う、という方法もあります。VDIは高いセキュリティを誇る反面、サーバーの構築や運用保守に大きなコストと手間がかかるという面がありますが、データレスクライアントに切り替えることによって、コストと運用負担の軽減が可能となります。

また、処理そのものはそれぞれのユーザーの手元にあるPCで行われます。VDIの場合、Web会議や動画再生時に遅延が発生しやすい面がありますが、データレスクライアントに切り替えることで、Web会議やローカルアプリとの相性の改善も期待できます。

オフライン作業が必要な現場向け

場合によっては、オフライン作業が必要となる現場もあります。データレスクライアントは、オフライン環境でも作業が可能な製品も提供されています。

このケースでは、暗号化された一時キャッシュをローカルPC上に保持することで、例えば移動中など通信が不安定な場面や、出張先でも業務を止めずに作業の継続が可能となります。また、作業終了時にはPC内のデータが自動消去されるため、紛失や盗難時の情報漏えいリスクも防げます

準備すべき項目とチェックポイント

データレスクライアントを導入する際には、いくつか準備する項目とチェックすべきポイントがあります。以下にどのような点の準備やチェックが必要なのかをまとめていますので、あらかじめ確認をしておきましょう。

項目 チェックポイント
保存先 オンプレミスかクラウドか、保存先制限機能の有無
ネットワーク 常時接続が必要か、オフライン対応製品か
認証・セキュリティ 多要素認証、暗号化、アクセス制御
コスト 月額/台、導入期間、インフラ追加費用
サポート 問い合わせ先、導入サポート、研修体制
ユーザー教育 操作方法、ルールの周知、定期的な研修

導入でよくある心配と解決策

導入を行う際には、さまざまな心配が出てくることが想定されます。

例えば「ネットワーク障害が発生した際には業務が止まってしまうのか?」という点については、オフラインに対応した製品を選ぶ、代替手段をあらかじめ用意しておくことで解決が可能です。

また、「ユーザーが使いこなせるか不安」と感じる場面もあるかもしれませんが、データレスクライアントは普段使っているPCと操作感が変わりません。また、マニュアルや研修にてサポートを行うことで、より抵抗なく利用開始できると考えられます。

そのほか、「VDIと比較して本当に安全なのか?」という点に対しては、端末にデータを残さない設計となっていることに加えて、暗号化や認証の強化を行うことで、よりセキュリティを高められますし、「コスト面」については、インフラが不要であることや導入時はソフトウェアのインストールのみで済む点から、コストを抑えられるといえます。

導入を手軽にできるものの、教育は必要

こちらの記事では、データレスクライアントの導入について解説を行ってきました。導入するにあたって、「ソフトウェアをインストールするのみ」である点が非常に大きな魅力です。このように、導入プロセスはシンプルであるものの、データが端末に残らないという仕組みであることから、データの保存先やネットワークに関する研修、使用にあたってのルールづくりや教育が重要であるといえます。